クンクンとクン活に励んでいる愛犬にイラついたことはありませんか?
- 「うちの子は鼻がいいんだか?悪いんだか?クンクンと、ずっと嗅いでばっかり!鼻が悪いのかしら?」
- 「他のわんちゃんのおしっこの匂いばっかり嗅いで、汚いったらありゃしないわ!」
- 「そんなにクンクン匂いばっかり嗅いでたら散歩にならないじゃないの!」
とか、思ったことはないだろうか。オレはある。それも、しょっちゅう思っている。
愛犬の散歩をしていると、クン活をしている愛犬に「無駄に匂いばっかり嗅ぎやがって!サッサと行くぞ!」と言わんばかりにリードを引っ張っている飼主さんをよく見かける。気持ちはすごーく良くわかる。ただ、そう思ってしまうところをちょっと待ってもらいたい。クン活するには理由があるんだ。
いぬはなぜ「クン活」をやめられないのか?
この部分はサラッと知っていれば大丈夫なので簡潔にまとめてみた。
犬は、嗅いでいる匂いから「誰が」「いつ」「どんな状態で」「どこから来てどこへ行ったのか」という情報を推測できる。匂いの強弱や成分の変化から、時間の経過もある程度判断できるため、まるで脳内に“嗅覚の地図”を描くように解析している。これは、家庭犬になる前の長い歴史の中で、生存に直結する重要な行動として受け継がれてきた能力なんだ。
人間レベルに落とし込むと、朝のチラシを何枚も見て、どこのスーパーで、どんなお買い得品があるのか、人気があって売り切れそうなのか?とかを整理して、今日のお買い物計画をたてている感じ。(実際にはもっと高度なことをしているらしいけどね!)
クン活は、愛犬にとっては本能的に生死を分けるレベルの重要な活動をしているという事だけを覚えて欲しい。
クン活を思いっ切りしている犬が楽しそうな理由
犬はクン活でセレトニンやドーパミンが脳内で放出される。
ドーパミン=やる気スイッチ セロトニン=幸せホルモン コルチゾール=ストレスホルモン
下記の1行だけ覚えてもらえれば「よーく考えよ!クン活は大事だよ!」を理解したも同然なので、ぜひ声に出して読んで欲しい。
匂いを見つけてドーパミン(生き生き元気❗️)匂いを嗅いだらセロトニン(幸せ❤️)飼主と歩いてコルチゾール減(ストレス低下‼️)
詳細説明は以下のとおり!
- クン活で獲物の匂いを見つけたり、友達わんこの匂いや、いつも撫でてくれる大好きな人の匂いを見つけると脳内に「やる気スイッチ」がONに入る。
- クンクンして誰の匂いなのか?何の匂いなのか?がわかると「幸せホルモン」が脳内に放出される。
- クンクンという匂いを嗅ぐ動作のリズム運動はさらに「幸せホルモン」の分泌を高める。
- さらに大好きな飼主と散歩をしているとストレスホルモンが減り、「幸せホルモン」の働きが優位になる。
犬に言わせれば、
クン活をしない散歩は、ただの移動だ!
ということになるらしい(笑)!
クン活不足は犬の心の栄養失調になる!
クン活をしないとストレスが溜まっていくのは、おわかりいただけると思う。ストレスが溜まりまくると、問題行動を起こしてしまうんだ。
- 無駄吠え
- 破壊行動
- 散歩嫌い
- 攻撃性が出てくる・強くなる
- 学習意欲の低下
犬だけに限らず、人間でも同じ症状が出てくると思う。想像して欲しいんだけど、「治安が悪い場所・自分を襲ってくる可能性のある人が近くをうろついている・いつ攻撃されるかわからない」って状況下なら、人間も叫びたくなったり、外出したくなくなったり、攻撃的になったり、何もやる気が起きなくなってきたりすると思う。犬にとってクン活をしない事は自分の身の回りに危険があるかもしれないという不安が払拭されない状況に陥り続けているという事なんだ。
クン活が愛犬のボケ防止効果にもなる
犬はクン活で得た匂いを元に、脳をフル回転して情報を分析し解析するというコンピューター並みの処理をしている。
脳をフル回転しているということは・・・はい、その通り‼️
脳トレをしているのと同じこと‼️ということは・・・そう‼️ ボケ防止につながるという事なんだ。
犬も長寿命化でボケてくるのが当たり前の時代。愛犬がボケずにいて欲しいと思うのが愛犬家の心理。ならば、毎日の散歩でクン活に付き合うだけでボケ防止効果があるってんなら、クン活に付き合わない手はないんじゃないでしょうか?いや、付き合うべきなんじゃないでしょうか?
公園で飼主と黄昏ている犬は実はクン活中
オレが今まで飼ってきた歴代の犬たちは、公園のベンチや大きめの石の上、丘の上など見晴らしのいいところでぼー!っと黄昏るのが好きな子ばかりだった。今、オレと暮らしている白柴と赤柴も公園のちょっと高くなっているところにヒョイっと乗ってぼーっと黄昏るのが大好き。夕方の散歩の時間にあたりを見渡してみると、飼主と一緒に黄昏ている犬が結構いる。
このちょっと高くなっているところでぼーっと黄昏るのも犬の本能的行動らしい。風によって運ばれてくる匂いを嗅ぎながら周囲の状況をチェックしている行動。大好きな飼主が隣にいてくれて安心しながら、匂いを嗅いで危険がないことにさらに安心。脳内では、幸せホルモンのセレトニンをドバドバっと出しながら黄昏ている犬は、側から見ても何とも言えない幸せそうな顔をしているのがわかる。
犬と人が幸せそうに黄昏ている光景をみると、それを見た人も幸せになる。なんて事が素敵だなって思っちゃうな!
まとめ
クン活は、犬にとって散歩の中の「ただの寄り道」ではなく、
本能的にも精神的にも、健康に欠かせない重要な活動。
今日の散歩、少し立ち止まって「よーく考えよ、クン活は大事だよ」と心の中でつぶやいてみて欲しい。