柴犬は「国の天然記念物」。ルーツは縄文時代。現代に生きる全ての柴犬の祖「石号」
一時は絶滅しかけた柴犬
戦前の日本では、柴犬と洋犬を交雑させて“スーパー狩猟犬”を作ろうとした結果、純血の柴犬は絶滅寸前に。絶滅してしまうという危機感から柴犬を守るべく立ち上がった人たちの働きかけによって柴犬が「国の天然記念物」に指定され保護されることに。ただ不運なことに、その後すぐ戦争が始まり柴犬の数が激減。戦後の復興期、小さな家での飼育向きの小型の和犬である柴犬が人気になる。現在は「犬も歩けば柴犬に会う」までに柴犬の頭数が増えた。
縄文時代から日本にいた縄文犬が柴犬のルーツ
- 柴犬のルーツは縄文時代にいた古代犬の縄文犬。
- 現在いる柴犬は1万年前にいた古代犬の縄文犬とほぼDNAが同じ。
- 柴犬は犬の中ではDNAが狼に最も近いグループに分類されいる。
- 世界的にも数少ない“古代の姿を色濃く残す柴犬が、一般家庭で普通に飼育されている世界的にレアなケース。
現代に生きる全ての柴犬は「石号」血を受け継いでいる
戦前に激減した柴犬を復興するために選ばれたオスの種犬が島根県の石州犬「石号」。逆に言うと、現代に生きる柴犬の先祖を辿っていくと「石号」に辿り着く。独身子供無しのオレからすると、同じ男として石号はとんでもないレジェンドに感じた。
島根県の「石号」の生家に「柴犬の祖 石号記念館」がある事を初めて知った。オレの人生は、柴犬と共に生きてきたと言っても過言では無い人生。オレの愛犬の白柴と赤柴と3人で柴犬のルーツの場所に行って、柴犬の祖に感謝の祈りを捧げたい!想いが沸々と湧いてきて、「愛犬とやりたい事」がまた一つ出来た♪。
柴犬の見た目
朝夕の犬の散歩の時間に公園に行けば必ず1匹はいるので外見的深い説明は不要だと思う。でも書きたいから6つだけ挙げておく。
普段はピント立った耳だが、
- 大好きな人に会うと飛行機耳といわれる愛らしい形に変化。我が家の柴犬達は年に数回しか見せてくれない。
- 警戒時は耳が前から後ろまで向きを変えながら周囲の音を探る。
- 飼主に叱られたりして拗ねると飼主を無視するが、耳だけは反応してしまう。
伸びる首の革
- 引っ張ると胸キュンでキュン死にしそうになるほどの可愛らしさ。
張り出した発達した胸
- 現代の家庭犬になった柴犬では想像できないが、猟犬時代に野山を駆け巡っていた時の名残。
くるんと巻いた尻尾は気分を表すバロメーター
- くるんと巻いた尻尾が背中に乗っている時は平常時。嬉しい時はそのポジションで尻尾フリフリ。
- 気分が乗らない怖い時は徐々にくるんと巻いた尻尾が後方に伸びていき、気力がゼロになると、尻尾はだらんとする。
かわいらしい後ろからのフォルム
- 食パンに例えられるフォルム。このフォルムのファンが多い。
体毛は、「赤(茶色のこと)、黒、白、胡麻の4色
- 割合として圧倒的に多いのが赤柴で全体の8割。残りの2割は黒、白、胡麻で構成。
柴犬の性格
柴犬の性格はマジで独特。洋犬を飼っていた人が柴犬を飼い始めると、この性格に悩む人が結構いる印象。
柴犬は記憶力が高いが、柴犬特有の性格が仇となって、賢さを感じるシーンは殆ど無い。
嫌な事は絶対にイヤ!
- 嫌な事は絶対に断るタイプ。「拒否柴」という柴犬界ではごくごく普通な性格。ただただ、飼主を困らせる。
- 公園では第三者からは可愛いと言われることが多いが、飼主はイライラMAX状態になる。
- 散歩の時、行きたくない方向に進もうとする時には何が何でも拒否。
- 散歩の途中、どこであろうと歩きたくなくなると歩くことを拒否(オレは赤柴に横断歩道でされ必死に引っ張った苦い記憶がある。)
- 食べたくないものは決して食べない。それが昨日美味しそうに食べていたものだとしても。
異常に気が短い!
- 気に食わない事があると我慢できない。
- 気分が悪い時に触れられると、飼主だろうが構わずブチ切れ、唸り吠え散らかす。
- 機嫌が良さそうでも、次の瞬間には機嫌が悪くなっていることもあるので要注意。
- 短気が故、柴犬は犬界では喧嘩っ早い事で有名。洋犬の飼主からは忌み嫌われる存在。
- 知らない人・犬が嫌い
- 警戒心強めな番犬気質と世間一般では言われている。
- 仔犬の頃に社交性の窓はほぼ閉ざされて、成犬になってから新しく受け入れることのできる人と犬の数は極端に少ない。
自己中心的思考
世界の中心は自分だと本気で思っている節がある。飼主の都合より自分の都合を優先する。
飼主愛・家族愛は強いがあんまり表に出さない
- 飼主が大好きだが、ベタベタするのは苦手。飼主に触られたくないけど、一緒にはいたい。飼主を見つめていたいけど触られたくはない。
- 「柴距離」という距離感を大切にする。ただ、飼主が柴犬にちょくちょく視線を向けないとスネる。これが面倒臭い。
※家族と認めた相手(人・後輩犬)に対して唸るし吠えるけど、警告したいだけで痛い事はしたくないので決して噛み付かない優しさがある。
毎日、公園でボー!っとたそがれ、物思いにふける
- 大人になった柴犬は運動のために散歩に行くのではなく、トイレとたそがれる為に散歩に行っている。
- 公園でうちの白柴と赤柴とでぼんやりとたそがれていると、いろんなところでたそがれている飼主と柴犬を観察する事ができる。
柴犬の抜ける毛の量
抜け毛がすごいと評判の柴犬。柴犬を飼い続けているオレでさえ時に心が折れそうになる時がある。
- 柴犬の抜ける毛の量は、その体の大きさに対して想像できないほどの量の毛が抜ける。よく本体の何倍の毛が抜けたとの報告がインスタに挙げられる。
- 家中抜け毛だらけ。洗濯物も抜け毛だらけ。うっかりコロコロをせずに黒い服、黒いズボン、黒い靴下で出かけると恥ずかしい思いをすることになる。
- 毛の抜け方がバッサーと束になって抜けるタイプと、パラパラと抜け続ける2タイプを確認している。束になっている抜け毛を抜いて楽しがる人が多い。
- 飼主が換毛に慣れるまでは、柴犬の抜毛対策で飼主がストレスを抱え軽いノイローゼ気味になる事がある。
- 家で柴犬をシャンプーしてあげてドライヤーをかけると、ドライヤーで舞い上がった抜け毛で部屋の中が抜毛地獄に様変わりする。
まとめ
縄文時代からずっと、絶え間なく一緒に日本人と暮らしてきた柴犬。生きるための狩猟の相棒として日本人を支え、次の時代には家を守る番犬として日本人を支え、現代では家族に癒しを与えるアイドルとして日本人を支えている。オレ自身、白柴に出会い、白柴に支えられながら人生のドン底から再び歩み始めることができた経験を持つ。
日本人の生活に根差し、日本人の心の中にいると言っても過言でない柴犬。お前らは単純にすごいよ!と思う(笑)