貯金という手段が価格高騰というインフレの波には無防備すぎる
昨今の価格高騰は半端ない。
電気代、水道代、米、ガソリン。あれもこれの値上がりをしている。
日本銀行のインフレ目標は年2〜3%。という事は、貯金していても年2〜3%目減りしていくよと言っているようなものかと今日気づいた。
世間ではNISAやらS&P500やらオルカンやら聞き慣れない言葉が飛び交っている中でも貯金信者のオレは聞く耳を全く持たず、かたくなに貯金だけしてればいいんだと自分に言い聞かせコツコツと貯金をしてきた。
その結果、完全に投資ブームに乗り遅れたアラフィフおじさんになってしまった。
いまさら投資を始めたって遅いんじゃないかと思って、投資のことを考えないようにしていたが、これもオレの悪い癖の「先延ばし癖」と認め、投資という世界について勉強してみることにしてみた。
新NISA(2024年からスタート)のポイント
この時代にこんな事を言っているのはオレくらいだとは思うけど、簡単に説明すると、
非課税投資枠が大幅拡大 年間最大360万円まで投資できる。
- つみたて投資枠:120万円(対象は低コストインデックスファンドなど)
- 成長投資枠:240万円(株・ETF・幅広い投資信託OK)
非課税期間は無期限
新NISA枠で投資に対して無期限で非課税というのが重要ポイント。
生涯投資枠1,800万円
- そのうち1,200万円までが成長投資枠。
- つまり、一生で合計1,800万円分の投資を非課税で持てる。
使い方のイメージとしては、
- コツコツ型 → 毎月3〜5万円を「つみたて投資枠」でインデックス積立。
- ドンと型 → 余剰資金を「成長投資枠」で一括投資(例:S&P500や全世界株)。
- 両方を組み合わせてもOK。
そもそもこの投資枠を全部埋めるだけのお金がオレには無いから、オレにとっては十分すぎるほどの投資枠。
インデックス投資の優位性
素人が確実に勝ちに行くための投資はインデックス投資(たくさんの株をパッケージした投資商品)一択
その理由は、ファーマ&フレンチの研究(ノーベル経済学賞)によると、長期で市場平均を上回るファンドはごく一部しか存在しない。米国のデータでは、10年間で8〜9割の「投資のプロが株の銘柄を選んで運用するアクティブファンド」が、「市場平均にそのまま連動しているインデックスファンド」に負けているという事実があるんだ。つまり、低コストで市場全体を買えるインデックス投資は、理論的にも実証的にも合理的な投資先と考えて間違いが無いという事。
一括投資とドルコスト平均法(積立投資)の科学的研究結果
手元に100万円があるとして、ガツンと一括でインデックス投資をするのと、ドルコスト平均法で購入していくのと、どちらの方がリターンが期待できるのか?これも科学的研究結果が出ているんだ。
ちょっと説明しておくと、ドルコスト平均法とは、毎月一定額で自動的にインデックスを買い続ける事。
このメリットとして、
- 高いときは少なく、安いときは多く買える。
- タイミングを気にしなくていい。
- 暴落時も自動で安値を拾える。
- 精神的に続けやすい。
デメリットとして
- 一括より投資開始が遅れる分、複利の効果が弱まる。
- 長期的には平均リターンがやや下がる。
という事がある。
一括投資とドルコスト平均法のどちらが有利なのか?という研究結果(Vanguardの調査など)がでており、
-
約3分の2のケースで一括投資がドルコスト平均法を上回る
→ 市場は長期的に右肩上がりだから、早く投資した方が有利。 -
残りの3分の1はドルコストが有利。
→ 投資直後に大きな下落があった場合。
という事なんだ。投資直後の大きな下落があった場合を除けば一括投資が有利という事を考えると、オレみたいな貧乏人は生活に影響が出ない余剰資金を一括でインデックス投資して、節約で生まれた月々のお金をドルコスト均等法で購入していくというやり方しか選択肢は無い。
長期投資と複利の力
インデックス投資をする上での重要なポイントは長期投資を前提に考えるという事。長期ってどんなくらいの期間?って思ってオレも調べてみたんだけど20年以上という期間。この20年という期間にはデータの根拠があるから参考に見て欲しい。
20年という目安の根拠
1. 米国株の歴史データ S&P500の過去統計
- 1年以上保有:マイナスになる確率はほぼゼロ
- 10年保有:マイナスになる確率 約10%
- 20年以上保有:マイナスになる確率はほぼゼロ
つまり「20年以上持てば負けにくい」と統計的に示されていんだ。
20年で複利の効果が大きくなる
アメリカ株式市場は過去200年で平均すると年5〜7%成長してきたんだ。つまり、20年くらい経つと「元本<利息の利息」という複利の力が顕著になる。だから「長期投資の本領発揮は20年スパン」と言われるんだ。
世界的な金融理論の前提
ノーベル賞を受けたファーマ=フレンチの研究でも、株式プレミアム(株式が債券より高いリターンを出す分)は長期でしか安定しないとされている。短期ではブレが大きすぎるため、20年スパンで平均回帰するというのが前提になっている。
オレの選択 ― 米国インデックス一択
オレとしては馴染みのある日本株のインデックス投資を考えていたんだけど、色々と調べていく中でアメリカインデックス投資一択でオレの資産形成をかけてみようと思ったんだ。この考えのきっかけになった理由は5つある。
1. 歴史的に圧倒的な成長実績
S&P500は過去200年で 年平均6〜7%成長し、直近30年でも日経平均が横ばいの中、米国株は約10倍に成長。
長期で見れば「世界で最も安定して資産を増やした市場」と過去のデータが裏付けているんだ。
2. イノベーションの中心
アメリカはGAFA+Microsoft、NVIDIA、Teslaなど、世界を変える企業が次々と誕生。AI・宇宙・再エネ・バイオなど、未来の成長産業が集中している。「次のGoogle」もほぼアメリカから出てくる可能性が高いとオレはにらんでいる。
3. 人口増加と移民政策
日本やヨーロッパがどんどんと人口減少し、これから先の経済は衰退する可能性が高い。そんな中、米国は移民で労働力を維持・拡大している。内需市場が拡大し続ける先進国は世界でも珍しい。アメリカ経済の強みと言えると思う。
4. 資本市場の強さと透明性
アメリカは世界最大の証券市場 → 情報開示が徹底され、投資家保護も制度化されていて安心できる。
アメリカは資本主義のルールメーカー的存在。
5. インデックス投資に最適
S&P500やNASDAQ100など、低コストで投資できる商品が豊富で、日本の証券会社でも簡単に買えて(eMAXIS Slim 米国株式など)手軽に始める事ができるんだ。実際に世界のインデックス投資家の多くが米国中心で資産を築いている。
今年で47歳のオレはギリ遅い位の投資スタート
長期の投資が前提と考えると47歳のオレでギリギリ間に合わない位のスタートだと思っている。というのも、20年後は67歳。オレ自身生きているのか、元気なのか?働いているのか全く予想がつかない年齢までの期間が必要と考えると微妙なのかもしれない。
とはいえ、何もしなければ何も始まらない。
生活防衛資金を手元に残しつつ、科学的には負ける確率が低いという投資なら乗るしかあるまいと、オレは重い腰をようやくあげた。
インフレに住宅金利上昇に日経平均最高値更新。オレが生きているうちに起こるなんて思わなかった事が次々に起きている。
オレも変化にしっかりと対応して、愛犬達を守れる飼主になりたい。