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飼主の趣味部屋

夢のケッタマシン(自転車)を納車しました

30年以上前から憧れていたケッタマシン

 

オレが中学生だった頃は、ちょうどマウンテンバイクの最盛期だった。

猫も杓子もマウンテンバイクに乗っていて、オレもその流れに乗っていた。

そんな中で、ひとりだけ人気のないドロップハンドルのケッタに乗っている友達がいた。

そいつは父親からのお古だと言って、その自転車に平然と乗っていた。

流行りも廃りも関係ない。

そんな雰囲気のあるやつだった。

しかも、何よりも速かった。

オレはマウンテンバイクに乗っていたけど、どうやっても追いつけなかった。

中学生のオレにとって、その自転車はただの移動手段ではなかった。

やたら速くて、妙にかっこよくて、少し大人びて見える、憧れのケッタマシンだった。

そいつ自体も、学年では頭がよくて、女子にモテて、スポーツもできる、いわゆるかっこいいやつだった。

オタクのオレと気が合ったのは、ラジコンという共通の趣味があったからだ。

今思えば、オレが憧れていたのは、あの自転車だけじゃなかったのかもしれない。

流行りに流されず、自分のものを当たり前みたいに乗りこなしていた、あいつ自身にも少し憧れていたんだと思う。

その自転車はランドナーというらしい

あれから32年。

自動車通勤だったオレは、今はママチャリで通勤している。

理由はいろいろあるけど、ひとつは単純に、体をもっと動かしたくなったからだ。

ある日、何も考えずいつもの道を走っていた。

すると、一台の自転車がオレを軽々と追い抜いていった。

その瞬間、中学生の頃の記憶がフラッシュバックした。

あの頃、どうしても追いつけなかった友達の背中。

気づけばオレは、ママチャリを必死に漕いでいた。

でも、やっぱり追いつけなかった。

小さくなっていくその背中を見ながら、オレは思い出していた。

あの頃の、やたら速かったケッタのことを。

家に帰ってから、必死で調べた。

そして見つけた。

あいつが乗っていたのは、ランドナーという種類の自転車だった。

名前を知った瞬間、長いこと心の奥に埋まっていた記憶が、一気につながった気がした。

ああ、あれにはちゃんと名前があったんだ、と。

忘れていた。

でも、オレの中ではずっと消えていなかった。

ランドナーは、そんな昔の自分を思い出させてくれた。

若い頃ではなく、今だからこそ買えた

値段は13万2000円。

安くはない。

むしろ今のオレには、結構勇気のいる金額だった。

電動自転車がある。自転車が2台もいるのかな。

無駄じゃないのかな。

買ってもそのうち乗らなくなるんじゃないのかな。

高いな。

正直、かなり躊躇した。

それでも悩んだ末に、買うことにした。

なぜランドナーを買ったのかと聞かれたら、たぶん理由はひとつしかない。

中学生の頃、追いつけなかったあの自転車に、ずっと憧れていたからだ。

最近、ダイエットをして体重は高校生の頃とほぼ同じになった。

自転車通勤をするようになってからは、体をより動かしたいという気持ちも強くなってきた。

アホな話なんだけど、頭は禿げてるのに、精神の方は中高生の頃みたいに、人生に意欲的で、まだ何でもできるんじゃないかという感覚が少し戻ってきたんだ。

若い頃なら、こういうものにお金を出す余裕も、意味を見いだす余裕もなかったかもしれない。

でも今ならわかる。

子どもの頃に眩しく見えていたものを、今の自分の意思で迎えにいく。

そういう遊び方ができるのも、アラフィフの悪くないところだと思う。

そして、夢のケッタマシンの納車

家の近くの自転車専門店で、ランドナーの実物を見た瞬間、オレの世界は一気に中学生のあの頃に戻っていった。

専門店だけあって、まず股下と身長を測ってくれて、オレに合うサイズのランドナーを提案してくれた。

そして、そのランドナーにまたがってハンドルを握った瞬間、電気で撃たれたような衝撃が走った。

ああ、これだ。

オレの人生に欠けていたものは、これだった。

忘れもしない、特徴的な変速レバーの位置。

ドロップハンドル。

泥除け。

細いフレーム。

中学生の頃、やたら速かったあいつのケッタ。

あの時の憧れが、そのまま目の前にあった。

その場で買う気持ちは、もう決まっていた。

でも、そこでひとつ軽いショックを受けた。

「納車までは2〜3週間かかります」

オレの常識では、自転車というのはお金を払ってその場で持ち帰るものだった。

せいぜい2〜3時間待てば乗って帰れる、そんな感覚だった。

ところが専門店では違った。

自転車はバラバラの状態で保管されていて、そこから組み上げて納車するらしい。

しかも、すでに納車待ちの自転車が何台もあるという。

オレの知らない世界が、そこにはあった。

そこからは、自転車以外に必要なものをひとつずつ揃えることになった。

スタンドは、最初は付けずに試してみること。

「8割の人はいらないって言うから、おすすめしてないんです」と店の人は言った。

ライトは前後とも必要。

ヘルメットは必須。

バルブはフランス式だから、空気入れもそれに対応したものがいる。

盗難防止のために、ワイヤー以外の鍵がおすすめ。

そうやって、ランドナー本体だけじゃなく、これから付き合っていくための道具も少しずつ揃えていった。

まだ納車前なのに、オレの生活はもう少しずつ変わり始めていた。

そして、ついに、夢のケッタマシンを納車しました。

手元に来たランドナーを見ていると、ようやく昔の憧れをひとつ回収できた気がする。

ただ自転車を買ったというより、長いこと心の中に残っていたものを、やっと迎えに行けたような気分だ。

自転車は気楽な乗り物ではない

実際のところ、自転車は気楽な乗り物ではないと思う。

体は剥き出しだし、路面にも気を使う。

車との距離もあるし、歩行者との事故リスクもある。

雨の日は視界も悪くなるし、滑るし、制動距離も伸びる。

のんびり景色を眺めながら走る、なんていうほど甘い乗り物でもない。

車やバイクとはまた違う種類の危なさがある。

便利そうに見えて、実際にはかなり神経を使う。

そこはちゃんと頭に入れておかないといけないと思っている。

それでも惹かれる理由がある

それでも、自転車には惹かれる理由がある。

ケッタ通勤は、思っていた以上に楽しいからだ。

晴れの日はもちろん気持ちいい。

でも実は、雨の日も嫌いじゃない。

カッパを着て、雨対策をして走る感じは、どこか雨キャンプに似ている。

雨音を聞きながら、顔に雨が当たりながら走る。

冬の冷たい雨ですら、なぜか少し楽しくなる。

不便だし、危ないし、楽な乗り物でもない。

それでも、自分の体で進んでいる感じがある。

気になったところで止まれるし、日常の道が少しだけ冒険に変わる。

今のところ、電動自転車を手放すつもりはない。

買い物の日や、雨の日の通勤は今までどおり電動自転車に乗るつもりだ。

でも、晴れた日はランドナーに乗る。

そう決めている。

速さだけじゃない。

便利さだけでもない。

少し不便で、少し面倒で、そのぶん気持ちが動く。

そういう乗り物に、今のオレは惹かれているんだと思う。

アラフィフは憧れのピースを回収できる最後で最高の時期かもしれない

アラフィフから70歳くらいまでというのは、元気に体を動かせる最後のステージなのかもしれない。

そう考えると、子どもの頃から20代くらいまでに憧れて、そのまま忘れていったピースを回収していくには、最後で最高のタイミングでもある気がする。

若い頃は、憧れていても現実の方が先だった。

お金のこともあるし、生活のこともあるし、そんなもの買ってどうするんだと思ってしまう時期でもある。

でも今は違う。

何が好きだったのか。

何に惹かれていたのか。

何を置いてきてしまったのか。

そういうことが、若い頃よりも少しわかるようになってきた。

中学生の頃、どうしても追いつけなかった友達の背中。

あの頃は、ただ速くてかっこいいと思って見ていただけだった。

でも今ならわかる。

オレが憧れていたのは、自転車そのものだけじゃなく、自分の好きなものを流行に関係なく選んでいた、あいつの雰囲気ごとだったのかもしれない。

子どもの頃に人が使っていて、やたら輝いて見えていたもの。

そういうものを今になって自分で買ってみる。

使ってみる。

それはただの懐古趣味じゃない。

若い頃に置いてきた自分の一部を拾い直して、人生をもう一度、自分の手で組み立てていく作業なんだと思う。

本日、夢のケッタマシンを納車しました。

オレにとってランドナーは、ただの自転車ではない。

昔の憧れをひとつ回収して、これからの人生を少し楽しくするための、大事な一台になりそうだ。

白柴と赤柴の日常

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